歯周病について
最近、歯磨き粉や歯ブラシの広告でも取り上げられている歯周病は、年齢の上昇に伴い発症率も上がっていく傾向にあり、また若年層にも広まりつつあることからも、話題になっています。現在では治療方法の研究も進められており、予防だけではなく、進行を止めたり、完治したりするケースも出てきているので、辛抱強く付き合っていくことが大切です。ここでは、最も患者が多い感染症としても知られているこの病気について、健康な歯や歯茎と比較しながら説明していきたいと思います。
健康な状態との比較
まず、歯周炎と歯肉炎の二つの総称が歯周病と呼ばれていることを抑えておきましょう。
健康な歯肉は、淡いピンク色をしており、弾力があるのが特徴です。この状態だと、歯磨きをした程度で出血することはありません。これと比較し、歯肉炎の場合は、赤色をしており、歯磨きだけで出血することがあります。歯周炎の場合も同様で、ブラッシング時に出血や膿が出ることがあります。色は赤紫色をしており、痩せた歯肉のため、歯が長く見える点も特徴と言えます。また、歯周炎になってしまうと、歯周ポケットも広がってしまうため、咀嚼時に食べ物が挟まりやすいという特徴も持っています。
予防と治療方法
ここ数年で研究が大幅に進められたこともあり、歯周病の進行を阻止するだけでなく、健康な状態にまで回復させることも可能になりました。歯周ポケットに残っている歯石を除去することで、原因菌も一緒に除去されるため、正しい歯磨きやメンテナンスをすることが重要とされています。また、健康な歯茎を維持するためには、歯科衛生士による専門的なメンテナンスを受けることも効果的です。
自覚症状が無いまま症状が進行してしまう点が、この病気の一番恐ろしい特徴です。何のケアもせずに放置しておくと、どんどん症状が悪化してしまい、痛みが出て気付いた頃にはもう手遅れ、というケースも多々ありますので注意しましょう。厄介にならないためには、まず口内の衛生に気を配り、予防することが重要です。この他にも、偏食や喫煙、ストレスや歯ぎしりなども進行させる原因になってしまうので注意が必要です。