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舌苔について

味覚を感じ、食物を飲み込むためや人との会話をするための重要な部位である舌は、もう一つ「体の健康を知るバロメータ」としての働きがあります。舌の表面に白っぽく、または黄褐色などに見える物質、舌苔の量が私たちに体調の変化や疾患を教えてくれるのです。 舌苔は読み方を「ぜったい」と言い、舌の表面に健康な人でも付いています。哺乳類の舌は表面が小さな突起になっており、表面積を広くすることによって味覚を感じる範囲を広げています。この突起を味蕾(みらい)といいます。この味蕾は舌を守る働きもしていますが、これを覆うように溜まるのが舌苔で、細菌や食べもののカス、粘膜のカスなどが元となっています。ひどい時には口臭の元にもなり、舌ブラシや専用の布などで取り除いたりもしますが、健康な人にも現れるものであるため、そして取り除き方を誤ったり、強くこすりすぎたりすると舌そのものを傷つけてしまうこともあるため、除去することは歯科医師も勧めない傾向にあります。舌粘液の保護にも役立っているとも考えられています。

舌は通常、上あごに接していることが多く、唾液が絶えずそこを浸し、流れています。健康な人の場合には大抵、上あごとの擦れや唾液によって流され適度に舌苔の量を保つことができるのです。しかし、唾液の量が極度に減ったり、舌の筋力が衰えることで、舌苔が異常に増えたりします。その場合には舌ブラシで取り除くこともありますが、ごしごしとブラシを往復させずに下の根元から先に向かって優しく擦るようにし、舌の細胞を傷つけない注意が必要です。健康な人ならば、気になる時に上あごに意識的に舌をこすり付けるだけで十分です。

舌苔は風邪をひいた時や疲れている時など体調の悪化や、ストレスや緊張しているなどの精神的な変化でも増えてしまいます。また、免疫力が低下することもありますし、消化器系の内臓疾患のサインでもあります。それ自体の除去やお手入れをするというよりもその原因を見つけ、治療や体調管理を行って結果的に正常な量に戻していくという考え方が現在では一般的です。