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笑気ガスについて

親知らずや神経を抜くなどの、痛みが伴うと予想される治療を受ける際、皆さんはどのような心境になるでしょうか。個人によってもつイメージは異なりますが、大半は「怖い」「痛いのは嫌だ」「緊張する」といったものだと思います。そのような人のために、「笑気ガス」というものがあります。このガスを使うと、疼痛効果が得られ、精神も安定するので、治療が受けやすくなります。歯科で使われることが多く、特に子供や痛みを怖がっている人にはお勧めです。「そんな麻酔聞いたことが無い」という人もいるかと思いますので、ここでは、笑気ガスの効果や費用などについて、簡単に説明していきたいと思います。

笑気ガスは、少し甘い匂いのする麻酔薬です。吸入時には、意識は残るものの自力では動けなくなる人から、眠ってしまう人、稀に全く効かない人もいるなど、効果には個人差があります。歯の治療を怖がっている人には、精神が安定するという効果もあり、痛みを感じなくなるという効果もあります。しかしながら、効き目にムラがあったり、意識が残っていたりする点など、治療に不向きな要素もあるため、利用する際には掛かり付けの歯科医師と相談した方が良いでしょう。

極度の恐怖をもっている人や効き目が無い人は、もしかしたら、笑気ガスではなく静脈内沈静を勧められるかもしれません。こちらは注射による麻酔になり、完全に意識が無い状態で治療を受けられるのがメリットと言えます。しかし、治療後には車を運転してはならないという不便な点もありますし、麻酔医を呼んで注射しなければならないため、費用がかさんでしまうなどの欠点もあります。その点、笑気ガスは保険が適応されるため、費用が少なくて済むといったメリットがあり、ご自身の希望に沿った利用をお勧めします。

歯の治療を怖がって、何の処置も受けないまま放置しておくと、歯を失う事態につながりかねません。子どもの場合は怖がる傾向が強く、痛みがきっかけで次回以降の治療を拒んでしまうなど、将来にも影響してきますので、上手に麻酔を使って治療を進めていくことをお勧めします。