• このエントリーをはてなブックマークに追加

スケーリングについて

歯周病の原因であるとされる歯石は、歯垢が固まった物です。歯垢は、別名プラークとも呼ばれており、細菌や、細菌が分泌する老廃物の塊です。したがって、歯垢を除去することは歯周病を予防することにつながると言われています。ブラッシングをしていれば、虫歯や歯周病も予防できるとも言われていますが、これはあくまで、「歯垢の段階ではブラッシングでの除去が可能である」という点に起因しているのです。歯垢が歯石に変化してしまった後だと、ブラッシングだけでは除去することができなくなってしまいます。そこで登場するのがスケーリングという方法です。ここでは、スケーリングの方法や歯周病と歯石の関係について、簡単に説明していきたいと思います。

スケーリングとは、針のような特殊な機器を使い、ブラッシングでは除去できなくなってしまった歯石を取り除くことを言います。この機器はスケーラーと呼ばれ、歯科衛生士や歯科医師は、これを使い施術していきます。スケーラーの中には、手用スケーラーや超音波スケーラーなどがあり、施術者は歯石が付着している部位やそれぞれの状況に応じて、様々なタイプのスケーラーを使い分けます。

施術に伴う痛みについては、歯石により既に歯茎の炎症が始まっている人には痛みや多少の出血があるかもしれません。ブラッシング程度では取りきれないような、歯と歯茎の間に溜まった歯石を取り除いていくので、その点は患者のリスクと言えるでしょう。しかしながら、そのまま歯石を放置していても、歯茎の炎症は悪化の一途をたどるだけで、状況が好転することはありません。あまりに痛みが酷いようでしたら、麻酔をしてもらうことも一つの手でしょう。

歯垢や歯石を放っておくと、単に虫歯や歯周病の原因になるだけではなく、口臭の原因にもなります。予防策はやはり、毎日の歯磨きを丁寧に行うことです。また、大量の歯石ができてしまう前に、スケーリングをするのが有効手段です。3カ月に1回程度の健診が理想的とされています。