• このエントリーをはてなブックマークに追加

歯石について

歯石はただ単に歯の表面がざらついて不快であるというだけでなく、ざらざらのその表面には細菌が付きやすく溜まりやすいため、虫歯などの疾患の温床になりやすくなる危険性を持っています。自然に溶けたり、はがれたりすることもなく、毎日行う普通の歯ブラシでのブラッシングでは除去することはできません。定期的に歯科クリニックでのクリーニングは快適さだけのためでなく、虫歯や歯周病などの口腔内の疾患を予防する意味でも大変重要なこととなります。

歯石というのはそもそも歯の表面についたプラークというばい菌が唾液中に含まれるカルシウム分によって固まったものを指します。とはいえ、それ自体は特に悪い働きをすることはなく、歯石イコール虫歯(または歯の疾患)となることはありません。取らなくてはいけないと言われる理由はそこにさらに付着する細菌が問題だからです。 歯の表面がざらつくと、そこには細菌がたまりやすくなります。また、歯と歯茎の隙間にも溜まり、直接最近に触れた歯茎は炎症を起こしたりします。これらの炎症が歯周病や歯肉炎を引き起こしたり、口臭の元になったりするのです。

この予防には日常のブラッシングは大切ですが、どんなに丁寧に磨いても全ての細菌を歯ブラシでのブラッシングで取り去ることはできません。やはり、歯科医の技術が必要となってくるのです。 歯科クリニックでは歯科衛生士が施術を行います。歯の表面と歯と歯茎の隙間の汚れを落とします。個人差はありますが、歯周病などの進行程度によって治療回数は増え、5、6回かかることもあります。歯石の除去が済めば、歯肉の炎症や腫れも引いて引き締まった健康な歯茎に戻り、歯周病や歯肉炎の症状緩和、改善につながります。その他の治療(歯のかぶせものの型取り等)もスムーズに行えるようになります。 常に健康な歯茎と清潔な歯を保つには、一度歯石の除去を行うだけでなく、定期的にクリーニングのための通院が必要となります。通常では、2か月で再び細菌が付き始めるとされています。

それ自体では害はないのに、徐々に歯肉を弱らせその歯をもぐらつかせる恐れのある歯石。恐ろしい歯周病に負けないためには定期的なクリーニングなどの正しいケアをしていくしか手立てはありません。