永久歯の種類について
【永久歯とは】
歯には乳歯と永久歯があります。乳児の歯の生え始めは生後3~9ヶ月くらいで個人差が大きく、1歳を過ぎてから生え始める乳児もいます。この小児期に生える歯を乳歯と呼び、大人になる前に自然と抜けていきます。その乳歯と入れ替わり、生涯に渡って私達と付き合うことになる歯が永久歯です。ヒトの永久歯の数は上下合わせて32本ですが、現代人は第三大臼歯(いわゆる親知らず)が生えない人の割合が増えており、第三大臼歯を除いた28本を永久歯の本数とする場合もあります。
【永久歯の種類と名称】
永久歯の種類については、通常、私達は前歯、奥歯と呼びますが、前歯とは中切歯と側切歯、犬歯の3種類をまとめた名称、奥歯とは第一、第二小臼歯と第一、第二、第三大臼歯の5種類をまとめた名称です。この計8種類の歯の上下左右を合計すると上で述べた歯の数、32本になります。なお、永久歯が生える順序は個人差や上下の歯の違いもありますが、一般的な順序として次のようになっています。まず、6~7歳頃、奥歯である第一大臼歯が生えてきます。その後、前歯の中切歯、側切歯、犬歯と続き奥歯の第一、第二小臼歯の順に生えてきます。永久歯は、一度生えてきたら形や大きさは変わることはなく、乳歯とは違い生え替わることもありません。従って、子供を持つ親としては、子供の第一大臼歯が生え始めたら、虫歯などの歯のトラブルから避ける為きちんと歯を磨く習慣をつけ、永久歯の管理に気を付ける必要があります。また、歯科を受診する際や歯科検診では医師や歯科技師が番号でそれぞれの歯を呼んでいるのに気付きます。その際の歯の番号は前歯から奥歯に向かって中切歯は1番、側切歯は2番と続き、第三大臼歯が8番に割り当てられています。つまり、左上4番と言えば左上第一小臼歯を指すという具合に簡潔かつ明確に識別されています。ところで、本来丈夫にできている永久歯も、私達の食事や生活様式と密接な関係があり、現代人は砂糖をふんだんに使った甘いものを食べる、比較的軟らかく加工された食べ物を好む為あまりよく噛まないといった傾向が強く、結果として、歯の病気、特に虫歯や歯周病に悩まされる人が増加していると考えられています。元々は強固な永久歯を生涯に渡って維持できるよう、日頃から飲食全般に注意すると共に歯のメンテナンスを欠かさないよう心がけましょう。