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前装冠について

クラウン差し歯)には保険適応内の3種類と自費の5種類があります。保険適応内の場合は、硬質レジンジャケット冠・硬質レジン前装冠・銀歯です。自費の場合は、オールセラミック冠やハイブリッドセラミック冠、メタルボンド、ジルコニアクラウン、ゴールドクラウンがあります。自費のクラウンの場合は、審美的にも強度的にも優れていますが、保険が使えない為、高額な治療費が必要になります。その為、一般的に多く使用されているのが、保険適用内のクラウンです。

中でも硬質レジン前装冠は、ほとんどの場合が前歯に使用されます。前装冠とは、自然な歯の色に近いアクリル樹脂や陶材で作られた被せ物の事で、見た目が歯の色に近いという事で差し歯に使用されることがあります。中が金属である為、噛み合わせが強い部分でも使用する事が可能です。また、表面がプラスチック(レジン)で作られているので、見た目にもあまり違和感がないのが特徴です。このように強度と審美性を兼ね備えていますので、保険で前歯の差し歯を作る際は、ほとんど使用されています。保険適応3割負担の場合は、虫歯を削る料金、差し歯の料金、装着料、2年保証などを含み、5,000円~8,000円程度です。自費のメタルボンドの場合、相場が約8万円~15万円ですので、比較しても安価なのが分かります。平均的な使用年数としては7.1年というデータがあります。これは、トラブルが起きた人の平均使用年数を出したデータであり、トラブルもなくそのまま過ごしている人もいます。治療期間は型取りから装着まで最短2回の通院で済む場合がほとんどです。ブリッジ治療の際も、ほとんどの場合が保険の適応内で治療が可能です。1本のみの場合(単冠)は、上下ともに犬歯から犬歯までの前歯に使えます。そして、第1小臼歯から前歯部が対象となりますが、保険の適応範囲には制限があります。材質も金銀パラジウム合金と呼ばれる合金を使用することが多く、成分はメーカーによって多少違います。金属アレルギーがある方や心配な場合は歯科医に相談する事が大切です。歯の裏側は金属ですので口を開けた際に金属が見えてしまいますので注意が必要です。また、表面のレジンは数年で着色や変色が起きる事がありますが、近年では変色を抑えるように材質が改良されています。生活習慣等に影響されますので、着色や摩耗には個人差があると言えます。