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ナイトガードについて

歯ぎしりとは、専門用語では「ブラキシズム」と呼ばれるもので、大きく3つに分類されます。1つ目は「グライディング」と呼ばれ、上下の歯を臼のようにすり合わせる「臼磨運動」を行い、睡眠時に多くみられ歯質の崩壊を招きやすい症状です。一般的に歯ぎしりと言うとこの症状を指すことが多いです。2つ目の「クレンチング」では上下の歯を強く噛み合わせる動作を指し、覚醒時に無意識に発現することから、発見が遅れる場合があるとされています。3つ目の「タッピング」は上下の歯をカチカチと噛み合わせる動作で、歯ぎしりの中では稀です。こうした歯ぎしりで懸念されることとしては、歯が削れたり割れたり、顎関節症の悪化、歯周病の進行などがあります。そして歯科的な症状の他、肩こりや偏頭痛などの原因や、睡眠時無呼吸症候群との関連も指摘されています。原因として、ストレスであることが多いと考えられている他に、歯並びも指摘されることがありますが、それに関しては専門家の中でも見解が分かれている点です。

歯ぎしりの治療で最も一般的に行われる方法としては「ナイトガード」というプラスチック製のマウスピースを、夜寝る時に装着する方法です。ナイトガードを装着することで、歯や顎にかかる負担が軽減される他、歯ぎしりで起きる肩こりや偏頭痛などの症状も緩和されます。ストレスが他にあった場合には、そのケアも必要となり、精神科や心療内科を受診して精神安定剤や漢方薬などを使用する薬物療法、さらにはカウンセリングなどを受けるのが有効です。ナイトガードについては市販もされていますが、保険適用の場合5,000円程度で自分に合ったものを作成してもらえるので、自己判断で購入せずに歯科での作成をお薦めします。また、最近では横になった時などに胃液が食道に逆流して胸やけやムカツキなどを起こす「逆流性食道炎」との関係も指摘されており、その治療を行うことで歯ぎしりが減る事も分かってきました。このように、歯ぎしりには様々な原因が考えられますが、その原因と症状に合った適切な治療を行うことで改善できます。