乳歯の種類について
【乳歯の種類と生える時期】
乳児期に生え始め、幼児期を過ぎる頃には自然に抜けてしまい永久歯と入れ替わる歯を乳歯といいます。乳歯の種類は、前歯(乳中切歯・乳側切歯・乳犬歯)、奥歯(第一乳臼歯・第二乳臼歯)の5種類、それぞれ左右上下4本ずつあり、合計20本となります。乳歯の生える時期は、通常は生後8~9ヶ月で下の前歯(乳中切歯・乳側切歯)が生え始めます。その後、上の前歯(乳中切歯・乳側切歯)が生えてきて、1歳になる頃に上下4本ずつ、計8本になります。次に第一乳臼歯、犬歯と続き、最後に2歳の中頃に第二乳臼歯が生えてきて20本全て生え揃います。乳児にとって歯の生え始めは歯茎がむず痒く感じられ、それが夜泣きやぐずりの原因ともなります。歯茎のむず痒さを抑える為、食べ物以外でも口に入れたがるようになるので、歯固めの玩具などを与え不快感を取り除いてあげましょう。近年、歯固めの玩具も、デザインや口に加えた時の感触が工夫され、飽きずに遊べるものやひんやり感が持続する商品もあり、夜泣きやぐずった時に使えるよう準備しておくと良いでしょう。
【乳歯のケアの大切さ】
乳歯は成長とともに自然に抜けて永久歯に生え変わる為、乳歯が虫歯になっても問題はない、と考えるのは正しくありません。小児期のある時期から口の中では、乳歯の真下で永久歯が生え始める時期を待っています。そのため、乳歯の虫歯がひどい場合は永久歯にも虫歯菌が感染する可能性があり、永久歯の生え始めから既に虫歯というリスクに冒されてしまいます。従って、健康的な永久歯やきれいな歯並びを得るには、乳歯の最初の一本からケアが大切になります。乳歯ケアの実践にとってまず大事なのは、やはり歯磨きの習慣を身に付けることと言って良いでしょう。最初は本格的な歯磨きは困難ですが、小児期から少しずつ歯磨きの習慣をつけていけば、乳歯の虫歯予防になると同時に成長後の歯磨きの習慣も身に付けられます。次に大事なケアとしては、「顎を鍛える」ことです。口の周りの筋肉や顎をバランスよく発達させ、上手に食べ物を噛み砕き消化させることにより栄養の吸収が円滑に行われ、身体の発育と同時に歯の健康な成長と美しい歯並びをもたらします。このように、小児期の乳歯のケアは小児期の成長だけではなく、健康できれいでな永久歯を得る為にも必要です。