プラークについて
歯磨き粉や歯ブラシのテレビコマーシャルで、歯垢、歯石、プラーク、歯槽膿漏という言葉をよく聞きます。この中で、歯垢とプラークは同じものを意味しています。歯垢は、デンタルプラークとも呼ばれており、虫歯や歯周病など、歯のトラブルの原因になります。そのためどの歯磨き粉メーカーも、商品の宣伝にこの言葉を入れるのです。ですが、ひとえに歯垢と言われても、実際にどのような悪さをするのかは、あまり知られていません。ここでは、歯垢とは一体何者なのかについて、簡単に説明していきます。
まず知っておかなければならないのは「歯垢と食べカスは別物」ということです。歯垢とは、細菌と細菌が発する代謝物の塊なのです。そして、歯垢1mgあたりには、およそ1億以上の細菌が存在しています。細菌は通常、歯に付着したとしても、唾液で洗い流されてしまいます。しかし、唾液が届きにくい場所も口内にはあるので、その近辺には歯垢が残ってしまいがちです。また、ブラッシングの届きにくい場所にも溜まりやすいので注意が必要です。特に、歯間や奥歯の窪み、歯と歯茎の境目にはブラシが届きにくいので、歯磨きをする際には気を付けなければなりません。
次に、歯石と歯垢の関係についてです。歯石とは、放置された歯垢が固まった物のことを言います。歯に付着した歯垢は、個人差はあるものの、およそ2日から3日程度で固まり始めてしまいます。そして、歯石が出来上がってしまうと、ブラッシングによる除去は困難になり、最終的には、歯石の影響で、虫歯や歯周病になってしまいます。したがって、口内のトラブルを避けるためには、こまめなブラッシングや歯科での定期的な検診が必要になるのです。
虫歯や歯周病は、なってしまってからでは手遅れなので、できるだけこまめなブラッシングが必要です。特にブラシが届きにくい場所ほど、丁寧に磨き上げていくことが、虫歯や歯周病の発生を抑えるための第一歩と言えます。